くるぞ。
あぁ、くるぞ。
長い休みがやってきます。
カレンダーを見ながら、楽しみにしている人もいるでしょう。
旅行へ行く人。
家族で出かける人。
普段はなかなか会えない恋人と、ようやく会える人。
遠距離恋愛なら、あと何日、あと何日と指折り数えて待っていた人もいるかもしれません。
けれど。
電話占い師という仕事を長くしていると、長い休みを前にして、少し違うことも考えます。
長い休みには、魔物が住んでいる。
会える人には短く、会えない人には長い
同じ三連休でも、その長さは人によって違います。
ずっと会えなかった恋人と過ごせる三日間なら、
「もう終わっちゃった」
でしょう。
けれど、普段なら会える人に会えなくなる三日間なら。
それは、ずいぶん長い。
複雑な恋愛をしている人にとって、土日や祝日は少々厄介なものになることがあります。
いつもなら来る連絡が来ない。
こちらからは連絡できない。
家族と過ごしているのかもしれない。
旅行へ行っているのかもしれない。
分かっていたはずなのに、時計ばかり見てしまう。
会える人には短すぎる休日が、会えない人には長すぎる。
同じカレンダーを見ているのに、不思議なものです。
空を見上げれば、月も形を変えている
そして、月も毎日少しずつ形を変えています。
長く電話占いの仕事をしていると、
「今夜はなんだか騒がしいな」
と思う夜があります。
いつもより感情が大きく動いている人。
普段なら気にしないことが、どうしても気になってしまう人。
突然、昔の恋人を思い出した人。
電話の向こうから、いろいろな恋模様が流れてきます。
そんな夜、ふと空を見上げて、
「ああ」
と思うこともあります。
だからといって、
「この月だから、あなたはこうなります」
なんて話をしたいわけではありません。
月と人の心については、科学として語ることと、占いや伝承として語ることを混ぜないほうがいいでしょう。
ただ、長いこと人の恋を見ている占い師には、
月模様と恋模様が妙に重なって見える夜もある。
そのくらいのお話です。
不安になると、人は「意味」を探す
会えない。
連絡が来ない。
相手が何をしているのか分からない。
そんな時間が長くなると、人は何かを探し始めます。
「昨日、彼が夢に出てきたんです」
「最近、同じ数字を何度も見るんです」
「偶然、彼と同じ名前を見ました」
「これは何かのサインでしょうか」
さて。
何かを見たことと、そこに意味を感じることは別に悪いことではありません。
けれど、
夢に彼が出てきた。だから彼は私を好き。
とは限りません。
実際に鑑定してみれば、
「夢との関係性は特にありませんね」
となることだってあります。
ただし、その夢とは関係なく、
二人の縁そのものは流れている。
そんなこともあります。
ここは分けて考えたいところです。
自分が見たもの。
自分が感じたこと。
相手が実際にどう思っているのか。
そして二人の間に、どんな縁が流れているのか。
全部、同じものではありません。
長い休みには、魔物が住んでいる
空には月模様。
人には恋模様。
会える人がいる。
会えない人がいる。
待っている人がいる。
待たせている人もいる。
同じ三日間でも、それぞれが見ている景色はまるで違います。
普段は忙しさに紛れていた気持ちが、休みになった途端に顔を出すこともあります。
それを私は、
長い休みには魔物が住んでいる
なんて言ったりします。
もちろん、本当に魔物が電話をかけてくるわけではありません。
一応、言葉は通じます。
意思が通じるとは言っていませんが。
さて。
今年の長い休み。
あなたの恋には、何が住んでいるのでしょう。
自分一人では分からなくなったときは、占ってみるのも一つの方法です。
夢や数字に答えを決めてもらうのではなく、
あなた自身の恋模様を、一緒に覗いてみましょう。


